地域医療(プライマリ・ケア) (5-6年次)
5年次から6年次にかけて、クリニカルクラークシップ(CC)PhaseⅡの期間に設置されている医療概論Ⅴでは、診療所・小病院実習を通して地域医療(プライマリ・ケア)を学びます。地域医療の第一線で、外来診療、在宅医療(看取りを含む)、無医地区の巡回診療、ヘルスプロモーション、地域診断、地域包括ケア、多職種連携、健康の社会的決定要因など、地域医療についてさまざまな視点から学ぶプログラムです。大学病院での実習を中心とした総合診療科CCと連続した4週間の実習とすることで、大学病院、市中病院、診療所といった様々な「場」による医療の違いを知り、地域におけるヘルスケアシステム全体を見渡して、住民・患者・家族の生活および健康問題を把握し、医療者の果たすべき役割を理解することを目的としています。
診療所実習スケジュールの1例(大和クリニック)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
午前 |
オリエンテーション |
訪問診療 |
訪問入浴 |
ケアマネ |
訪問看護 |
午後 |
訪問診療 |
訪問薬剤 |
訪問介護 |
訪問診療 |
訪問診療 |
実習は、「地域医療教育ステーション」に指定された診療所・小病院を中心に行います。これは、地域医療教育に最も適したフィールドで、充実した指導体制を実現するために、2006年より全国に先駆けて導入したもので、県内で精力的に地域医療に取り組んでいる医療機関を地域医療教育ステーションとして指定し、そこを教育拠点として、大学が専任の指導医を派遣して学生・研修医の地域医療教育にあたる仕組みです。趣旨に賛同いただいた自治体・医療機関の支援のもと、指導医や学生の派遣、教育資源の配置は筑波大学が担当し、地域医療教育ステーションは、地域医療を学ぶ最適の教育フィールドを提供して、両者の緊密な連携のもとで効果的な地域医療教育を行っています。
地域医療教育ステーションについて詳細はこちらをご覧ください。
現在、大森医院・大和クリニック・笠間市立病院・利根町国保診療所、神栖済生会病院、北茨城市民病院附属家庭医療センターが地域医療教育ステーションに指定されており、筑波大学ではこれらのステーションに指導医を派遣し、すべての医学生(一学年約140名)が5年次から6年次にかけて2~3週間の診療所・小病院実習を行っています(実習の一部は協力施設に依頼して実施しています)
調剤薬局で健康教室を実施
特別養護老人ホームで健康体操を実施
公民館で臨時診療所実習
診療所内での診察
訪問診療の様子
多職種在宅カンファレンスの様子