新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中がこれまで経験したことのない事態に直面しています。筑波大学でも春学期は学生の入構ができなくなり、医学類においても講義、PBLテュートリアル、実習等を急遽オンライン化する必要に迫られましたが、教職員の皆様のピンチをチャンスに変える豊かな発想力で、様々な工夫を凝らしたオンライン教育が実施されました。様々な制限がある中で試行錯誤しながら実施された医学類の取り組みが
医学教育学会機関誌
「医学教育」51巻第3号 緊急特集
「パンデミック下の医学教育 -現在進行形の実践報告-」
http://jsme.umin.ac.jp/journal/5103_mag.html
に掲載されました。
筑波大学から下記の5編の取り組みが掲載されておりますのでぜひご一読ください。
木村友和、他:COVID-19 感染拡大による自粛下における臨床実習中の学生と
医学部長とのオンラインミーティングの効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/51/3/51_219/_pdf/-char/ja
小曽根早知子、他:ビデオ会議システムを用いた SP コミュニケーション実習
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/51/3/51_248/_pdf/-char/ja
木村友和、他:筑波大学におけるオンラインテュートリアルの経験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/51/3/51_258/_pdf/-char/ja
鈴木英雄、他:COVID-19 感染拡大による自粛下の筑波大学消化器内科における オンライン臨床実習の取り組み
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/51/3/51_282/_pdf/-char/ja
高屋敷明由美、他:COVID-19 感染拡大による自粛下における地域医療実習に替わる健康の 社会的決定要因に関するオンラインプログラムの試み
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/51/3/51_284/_pdf/-char/ja
特集では卒前、卒後医学教育の取り組みが、まさに現在進行形で共有されています。それぞれの経験を共有することで、よりよい教育を継続する方法を模索していければと思います。
これを機にオンライン教育が急速に進むこととなりましたが、オンライン教育の利点の発見にもつながり、今後の医学類教育の発展に向けたヒントが得られたと感じられる場面もあったのではないかと感じています。再び対面での教育が実施できるようになってからも、オンライン教育を取り入れることで、より効果的な医学類教育の実践につなげられればと考えています。状況は刻々と変化しており、今後も様々な対応に迫られる可能性もありますが、どのような状況にあっても、経験を活かし、よりよい医学類教育を実践していければと考えています。