筑波大学医学類コンピテンシー作成ワークショップ報告

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筑波大学医学群医学類は、開学以来、先進的なカリキュラムを取り入れてきましたが、前回の大幅なカリキュラム改革から10年が経過し、さらなる改革の時を迎えています。昨今、卒業時のあるべき姿・能力、すなわちコンピテンシーを明確にしたアウトカム(コンピテンシー)基盤型教育の重要性が強調されるようになっています。医学類では開学以来卒業時の教育目標を掲げていますが、カリキュラムに落とし込むところまで具体的にできていない部分があったこと、また、目標についても、時代の変化に対応し、見直す必要が出てきました。平成27年11月に受審した医学教育に対する外部評価「国際基準に準拠した医学教育分野別認証」においても、コンピテンシーを明確にすることが重要な課題として指摘されました。
そこで今回、筑波大学はどのような能力を持った医師を育てたいのか、その医師像について広く討論を行うことを目的として、平成28年2月4日(木)、2月10日(水)の2回にわたり、筑波大学医学類卒業時コンピテンシー作成ワークショップが開催されました。
基礎、臨床、社会医学の幅広い領域、教授から若手まで様々な年代の教員、卒業生、学生、一般市民を代表し筑波SP会からの参加者と、述べ67名の医学類教育に関わる様々な立場のメンバーが一堂に会し、筑波大学が目指す医師像について討論が行われました。
ワークショップでは、国際性、先進性、リサーチマインド、開拓心、人間性、発信力、教育(共育)力、医学的スキル、多様性等、様々な意見が出されました。
今回のワークショップでは、医学類教育への思いを共有し、言語化する機会となり、何名もの参加者から、参加できてよかった、今後も定期的に話し合う機会を持ちたいとの声があがりました。また、第1回に参加し、とても興味深かったと第2回にも参加してくれた学生さんもいらしたほどで、皆で思いを結集することができる時間になったのではないかと感じました。学生から教員まで心を一つにすることができる、これが筑波の力なのだと思います。
ワークショップで得られた成果をもとにコンピテンシーを明確にし、筑波大学の強みや特色を活かし、筑波らしい先進的なカリキュラムを作成していきたいと考えています。

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